(元)ホームレスの国際協力バカ大学生の毎日

Table For Two University Association代表。桜木花道に憧れた少年は5年経って途上国に給食を届ける大学生になりました。ずっとこどっこいの私が送るどったんばったんの日常をお送りします。

魔法の杖

魔法の杖

 

スタディーツアーに行ってみて)

 

 

 

①魔法の杖

 

「先進と途上」

 

ホームステイをして、小学校を訪問して、たくさん話をして、自分の中で二つの環境を比較をした。

 

私たちは何が先進していて、彼らは何の途上にいるのだろう。

手にはスマートフォン、流れるK-POP

友達が言った。

 

「この人たち、消費への憧れがあるんだ。」

 

まったくその通りだ。

この世界はもっと四次元的に広がっているのに、二次元の断面図だけを見てマエとウシロを決めているから先進と途上なのだ。

 

魔法の杖を捨てた時、彼らは今日の日を想像して、少し泣いたのだろうか。

 

途上国を途上国にしているのは私たちだけではない、彼らの欲求が途上国を途上国にしているのだ。

 

バライバイの空はこんなにも澄み渡っているのに。

 

 

そんなことを思った。

 

 

 

 

②僕たちはまだ途中だ

 


自分ばかりを守るうちに、固めるうちに、完成させるうちに、忘れていた。

僕たちは、まだ途中だ。

 

弱い自分を隠したくて、怖がっていたビビりな自分はさぞかしダサかっただろうに。

 

知らないことはある。

わからないこともある。

理由が見つからないときもある。

 

体のいい言葉はいらない。

だって僕たちはまだ途中なのだから。

 

それを知った僕はきっと昨日より少しだけ、強い。

 

かっこ悪い自分に会えて、本当にラッキーだ。

 

 

 

 

③トライシクル

 

トライシクルはフィリピンでよく使った移動手段だ。

三輪のオートバイor自転車である。

サイドに乗っているときは、先が見えない。どこに進んでいるのかわからない。

 

いつ転げるかもわからないそれに身を委ねて、

走る。

 

自分の人生はとっても不安定だ。

 

私達は

いつ死ぬかもわからないのに、

うまくいくかどうかもわからない勝負を繰り返し、

あるかどうかもわからない花の色に夢をみる。

 

 

 

 

 

④なべし

 

最高のパートナーの話をさせてほしい。

 

フィリピンスタツアの代表、UA関東の副代表、大事な友達、パートナーだ。

いつだって優しい笑顔とノリの良さと安心感を持ち合わせている。

彼女と一緒にスタツアに行けたことを世界中の人に自慢して回りたいほどだ。

 

私達はいつも[一秒前]なのだ。

 

「それやっておいて欲しかった!」

「頼もうと思ってた!」

ということがしばしばある。

 

お互いの言わんとしていることがわかる。

打ってくれるのを知っているから、安心してトスが出せる。トスが欲しいところにくるのを知っているから、のびのびと力一杯スパイクが打てる。

 

そして、それぞれにちゃんと自分があって、それを尊敬している。ツアー中に彼女にひとこと感謝を伝えられたのでよかった。

 

 

 

 

⑤りんかく

 

人が人でなくなってしまう。


あなたもどこかで聞いたことがあるかもしれない。

 

カニバニズムも、死刑制度も、安楽死の反発も、ヒトが人のりんかくを保つための手段なのだなと思った。

 


国境もJapaneseも法律も、人が決めたもの。ヒトは人であり続けるために人のりんかくを自分で決め続けるのかもしれない。

 

あの事故から一年。

死について考えることが増えた気がする。

 

 

 

 

 

(まだ向き合うことが怖いけどね。)

 

 

 

 

 


さよなら

 

この人たちと過ごすこの時間は、きっともう一生ない。

全ての瞬間がそうであるはずなのに、なぜか今は少し寂しいよ。

 

思い出は心に残るけれど、

心の中のあなたは年を取らない。

 

 

終わりがあるから今が美しい。

 

花に嵐のたとえもあるさ、さよならだけが人生だ。

 

 

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